がんの発生場所は誰にも解らず!
現在、胃癌(がん)の外科的治療法は
に分類されます。もっとも体に負担の少ないものは当然(3)の内視鏡手術ですが、すべての胃がんに適応がある訳ではありません。
胃がんに限らず癌には進行度を表す指標があります。もっとも重要視されるのは癌の浸潤度(深さ)であり、深ければ深いほど癌はその外壁にある血管やリンパの流れに到達し転移をしやすくなります。
内視鏡での切除は癌が深いとすべてをとり切る事ができないので、よほど浅く(粘膜内にとどまっている)、リンパ節に転移のないことが条件になります。
内視鏡でとれない小さな癌は(2)の腹腔鏡下手術の選択になります。開腹手術より大きくお腹を開けないですむために患者の負担が少なく回復も早い方法ですが術者の経験に大きく左右されます。(1)の開腹手術は(2)でも(3)でもできない場合に選択されます。
定型手術は癌の病巣部を含む胃の切除(亜全摘もしくは全摘)とリンパ節の郭清(病巣に近い転移を疑う部分のリンパの流れを遮断する)が基本ですが、手術中の所見によりリンパ節の転移がない小さい癌と判断された場合にはリンパ節郭清の範囲を狭め胃の部分切除を行う縮小手術も選択されるようになってきました。