餃子をお店で食べる機会はたくさんありますが、 ほとんどの店では餃子の皮は既製品を使います。
なぜなら、餃子の皮ほど手間ひまがかかる料理はありません。
手間ひまだけではなく、熟練の技術が必要になるんです。
いつも何気に食べている餃子ですが、餃子の中には中国4千年の歴史 をも、垣間見ることが出来ます。(少々オーバーですが・・・)
まずは皮の材料となる
を用意します。
ここで小麦粉について少しご説明したいと思います。
小麦粉には、大きく分けて
【強力粉】【中力粉】【薄力粉】の
3種類がございます。
違いは何かと申しますと、小麦粉に含まれるグルテンという物質の量の違いです。 グルテンは小麦粉の粘り気を表し、麺で例えるならコシにあたる部分です。 強力粉はパンなど、薄力粉はてんぷらのなどを想像していただくとなんとなくお分かりいただけるかと 思います。中力粉はその中間です。
私共は、餃子の皮を作る際は薄力粉を使用しています。 もちろん中力粉や強力粉でつくってもかまいません。 グルテンが多いほど餃子の皮はもちっとしてきます。 しかし、練り方や温度の調整が難しいと思われますので、 ご家庭では、薄力粉で作るのがいいでしょう。 おいしく食べれれば関係ありませんが・・・
まず、小麦粉ですが、一見乾燥してサラサラに見えますが、 特に、開封してある小麦粉などは、中に”だま”が多く含まれる場合がありますので、 ふるいにかけるのが一番よいです。
ボールの下に濡れフキンなどを敷いて練り上げる時に滑らないよう固定します。 小麦粉をボールに入れて、お湯(40度程の)を少しずつ加えながら菜箸などでかき混ぜていきます。 ぼそぼそとした感じになるかと思いますので、手で混ぜ合わせて団子状にします。
次に、打ち粉を敷いた台の上に団子状になったかたまりを移し、手のひら(親指の付け根あたり)で 力をこめて練り上げます。生地が滑らかになってきて、つまんだ時に耳たぶの硬さぐらいになればOKです。 このとき、柔らかすぎたら、打ち粉を増やし硬さを調整します。
硬すぎた場合は、少しお湯を足してください。お湯を足すことで、一度ビシャビシャな状態のになりますが、 あせらないで、そのまま練りこめば、また元の感じに戻りますので、安心してください。
その作業をおえたら、生地を一度休ませます。冷蔵庫に30分から1時間ほど保存させます。
※時間が無い場合は、休ませなくてもいいので、そのままいきましょう!
時間が経ちましたら、再び打ち粉をした台の上に生地を置き、両手で直径3センチほどの棒状に伸ばしていきます。 この棒状にした生地を一枚分の餃子の皮に切り分けます。
するとこんな感じになったかと思いますので、これを平らに伸ばして、 餃子の皮にします。麺棒があれば麺棒を右手に持ち、左手で生地を廻しながら、丸くなった”ふち” の部分を丁寧に延ばしていくのですが、これ、非常に難しい作業ですので、 両手で平らに整形していっても大丈夫です。ご家庭で食べる分なら少々のばらつきは、 ご愛嬌!!
こちらが完成品、完成したら一枚ずつ打ち粉をするのを忘れずに!そのままにしておくと、すべて
くっついてしまいます。せっかくの努力が水の泡、経験者の言葉は重いもの
(過去に私もやらかしましたから 泣)
中国の餃子
餃子発祥の地、中国では”焼餃子”はあまり食べません
餃子といえば”水餃子”です。あちらでは家族みんなで水餃子を多めに 皮から手作りして、あまった水餃子を翌日に焼いて食べるそうです。
水餃子はゆですぎると、皮が柔らかくなり 破けます。ですから、翌日は鍋で焼くのでしょう。
中国の人にとってみれば 焼き餃子はあまりものということになります